写真に写っている女学生たちはすべて偶然出会い、その場で声をかけて撮らせてもらったも
のである。
この「女学生日和」は2017年から継続しているプロジェクト。
女学生を選んだのは、僕が学生時代にまともに女の子と話すことができなかったから。その
コンプレックスとフラストレーションが僕を突き動かしている。
2022年、夏が始まる少し前に逗子へと越してきた。
これまでは実家のある埼玉県や東京都内などが撮影の中心であったが、生活拠点が変わった
ことでそれは逗子や鎌倉、横浜へと自然とシフトしていった。
今回はその中から、タイトルの通り海辺で出会った女学生たちだけを纏めている。
これまでと同様、声かけから撮影が終わるまでの音声をQRコードを使用して公開している。
その中で彼女たち全員にたったひとつ同じ質問をしている。
「今、頑張っていることは何ですか?」
音楽や映画に小説。学生時代の僕(今もだが)はいつだって誰かの創作物に救われてきた。
誰かのつくった世界に救われてきた。
だから自分の手でつくるものも少しでも前向きなもの、人に勇気を与えられもの、「笑顔」
の写真に拘ろうと。
今を生きる、平成と令和をまたいだ女学生たち、コロナ禍を経験した女学生たちはいったい
何を頑張り、そして未来へ向かっているのだろうか。
モノクロプリント22点
会期:2023年9月4日(月)〜9月10日(日)
会場:zushi art gallery